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【うつ病】診断書の内容で、あなたの権利が決まる

(あなたは会社勤めをしています)

新たなプロジェクトの責任者になって以降
帰宅が遅くなってしまいました。

できるのかどうか? 不安感が募り 眠れない夜が続きます。
食欲もなくなってきました。
自分が判断しなければ、プロジェクトは進みません。
判断をくだす
判断をくだす
判断をくだす



繰り返すうちにある朝突然電車に乗れなくなりました。
電車を前にして体が動かないのです。頭の中はもやがかかったようです。
やっとのことで勤務先に休むことを連絡し、プロジェクトの責任者になって初めて休みました。

このあと、あなたはどのように行動しますか?

監修:石井 智子

【保有資格】社会保険労務士 / 年金アドバイザー

【経歴】2018年8月 開業

「うつ病」「双極性障害」などの精神疾患で障害年金を受け取りたい方の手続き代行を「確実に・短い時間で・あなたの体力を減らさない」をモットーに行う。

目次

うつ病で、最初の診断書ともいえる医師の意見書ー傷病手当金

あなたはそのまま近所のメンタルクリニックを受診し、
数日有給を取って休みました。
体調は戻りませんが、ともかく責任者なのですから、仕事を再開します。
が、
強いだるさで集中できず、電車に乗ることが苦痛で通勤がままならない状態です。
休んだり、無理をして出勤していましたが、これ以上は責任をしょえないと判断して
プロジェクトの責任者を降りることにしました。

傷病手当金を受け取れることを知り、給料の2/3の金額を受け取れるなら
何とか乗り越えられそうです。
会社とも相談し、ともかく休んで回復させて、
何とか職場に復帰することを目標に休業することにしました。

初めて休んだ日から1か月が過ぎました。
既に2回通院しています。

傷病手当金の申請書には医師に
「療養のため就労できなかった期間と病名、症状等医学的所見」
について記載してもらいます。
記載についての料金は健康保険が適用されますので、それほど高額ではありません。
通院していること。働くことができないという症状が医師に伝わっていること。
傷病手当金受給に関しては、記載内容のハードルは高くありません。


自立支援医療受給のための診断書

あなたの体調には変化がないまま働ける状態に戻りません。
初めて休んだ日から半年がたちました。傷病手当金を受給できるのもあと1年です。
今はまだ職場に戻れる自信がありません。
無理をして高い家賃の部屋を借りてしまったので、傷病手当金ではいっぱいいっぱいです。

不安が募ってきませんか? 一番の不安はお金のことではありませんか?

家賃の負担から一旦離れて、傷病手当金でも手元に残るように
実家のサポートを受けることとして、引っ越しを決断します。

あなたの判断は正しいです。
時に思考が停止してしまう場合がありますが、
低額の家賃のところに引っ越したりすることでこれから先の出費を抑えてください。

半年の継続受診があったので、
自立支援医療の申請をして、医療費の負担をを減らすことにします。
昨年から傷病手当金を受け取っていますので、昨年の給与所得は少ないです。
所得区分に当てはめても、自立支援医療を受けられます。
併せて精神障害者保健福祉手帳の申請もできるとのことでしたが、
手帳の取得は、障害年金を受け取ることになったら考えることとしました。

自立支援医療診断書の記載内容

傷病手当金申請の書面には
「療養のため就労できなかった期間と病名、症状等医学的所見」
の記載が必要でした。

では、自立支援医療診断書の場合は?
1 病名(ICDコードの記載)
2 発病から現在までの病歴
3 現在の病状、状態像等(項目から選ぶ)
4 3の病状、状態像等の具体的程度、症状、検査所見等
5 現在の治療内容
6 今後の治療方針
7 現在の障害福祉サービスの利用状況
8 備考

となっており、傷病手当金申請の際に記載する項目から
一気にハードルが上がっています。
診断書の発行も5,000円~8,000円位かかります。

自立支援医療診断書は継続して通院する必要がある状態かどうかを
判断するためのものです。
医療費が3割負担から1割負担になったら収入が減っている時には
とても助かります。確実に権利を手に入れてください。

そのためには、わかりやすい内容の診断書を書いてもらいましょう。
自分の状態をしっかり伝えてください。
あなた次第です。
診察時間が短かったりしますが、
病状に変化がなかったことこそ伝えてください。
継続受診の必要を判断する手がかりになるはずです。



傷病手当金受給終了後の障害年金申請の診断書

実家のサポートを受けて、療養に専念し、
自立支援の受給者証で医療費も軽減できました。
傷病手当金を受け取れるので気持ちに余裕ができたからか
体調も多少改善されてきたようです。

休み始めてから10か月が経過しています。
試しに勤務先に戻ってみることにしました。
元の部署ではありません。
勤務先の配慮で、データ入力の簡易な内容の業務です。
何とか勤務を続けましたが、
また電車に乗ることができなくなってきました。

ここで無理をしない方が良いのではないか?

思い切って退職を決めました。7年勤務したので、
退職後も傷病手当金は継続受給できます。
体調を戻して職場に復帰するつもりでしたが、
病状があっても続けられる仕事を探すことに
考えを変えることにしました。

少し出社したことで体調を再び崩したので、
傷病手当金を受け取りながら療養に専念しました。

実家に戻ったおかげで、家賃分を浮かせて
傷病手当金から一部のお金を手元に残すことができました。
傷病手当金受け取り後には障害年金を申請する予定ですが、
障害年金の方が金額が少ないので、障害年金の金額内で
なんとかやりくりしていくつもりです。



障害年金申請の診断書記載内容

傷病手当金申請の書面には
「療養のため就労できなかった期間と病名、症状等医学的所見」
の記載が必要でした。

自立支援医療診断書の場合は、
1 病名(ICDコードの記載)
2 発病から現在までの病歴
3 現在の病状、状態像等(項目から選ぶ)
4 3の病状、状態像等の具体的程度、症状、検査所見等
5 現在の治療内容
6 今後の治療方針
7 現在の障害福祉サービスの利用状況
8 備考     となっていました。

では、障害年金(精神の障害)申請の診断書は?
1 障害の原因となった傷病名(ICDコードの記載)
2 傷病の発生年月日
3 1のために初めて医師の診察を受けた日
4 既存障害
5 既往歴
6 傷病が治ったかどうか
7 発病から現在までの病歴及び治療の経過、内容、就学・就労状況等、期間、その他参考となる事項
8 診断書作成機関における初診時所見
9 これまでの発育・養育歴等
  ア 発育・養育歴  イ 教育歴  ウ 職歴  エ 治療歴 
10 障害の状態
  ア 現在の病状又は状態像  イ アの状態について、その程度・症状・処方薬等  
  ウ 日常生活状況  
    1 家庭及び社会生活についての具体的な状況
    2 日常生活能力の判定
    3 日常生活能力の程度
  エ 現症時の就労状況  オ 身体所見  カ 臨床検査  キ 福祉サービスの利用状況
11 現症時の日常生活活動能力及び労働能力
12 予後
13 備考
と、項目も増え、更に難易度はあがります。
病状を伝えるだけではありません。
うつ病によって、どのように日常生活が困難か、
今までの働き方はどのようなものか、
生活そのものの不自由についてまとめます。

この項目すべてにしっかり記載してもらえるように
あなたは主治医に伝えなければならないのです。
あなたが何を伝えたかで診断書の内容は決まります。
そして、この項目に何が書かれているかで
障害年金の権利は確定します。

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