【うつ病で休職】知っておきたい障害年金などの公的サポートのこと
うつ病であるかどうかの目安があります。
1 一日中憂鬱な気分が続く
2 今まで好きだったことにも興味が持てない
3 疲れやすい
4 集中力、判断力が低下していると感じる
5 自分に自信が持てない
6 常に自分が悪いと考えてしまう
7 悲観的な気分になる
8 眠れない
9 自殺を考えることがある
10 食欲低下または増加
このうちの5つが該当していれば、うつ病かもしれません。
この項目だけが目安になるわけではなく、別の判断目安もあるようです。
私は、うつ病などの精神疾患で
障害年金申請を希望する方のサポートをしています。
私がサポートさせていただく方々の多くは、
うつ病が重症化していることに自覚がありません。
上記の項目は軽症の場合での判断基準です。
うつ病も重症になると
「体が動かせないから、仕事ができない」という状態になり、
思考は停止し、起き上がれなくなります。
この状態になって初めて相談がくるのです。
重症になる前にご相談があれば良いのに、といつも思います。
働けない状態は、一時的な障害状態ともいえます。
最初の頃はどうだったか?上記の項目について、思い出せなかったりします。
今回は、
どのような順番で公的サポートを受けたらよいのか、
復職に向けての行動について、ご案内いたします。
目次
- ○ 障害状態と傷病手当金
- ・勤務先の就業規則の確認
- ・傷病手当金を申請する
- ○ 傷病手当金と障害年金
- ○ まとめ
- ○ LINEでのお問い合わせ
障害状態と傷病手当金
障害年金に該当する障害状態は
1級
他人の介助を受けなければ、日常生活のほとんどができない状態。
身の回りのことはかろうじてできるものの、それ以上の活動はできない方、
入院や在宅介護を必要とし、活動の範囲がベッドの周辺に限られるような方。
2級
必ずしも他人の助けを借りる必要はなくても、日常生活は極めて困難で、
労働によって収入を得ることができないほどの状態。
家庭内で軽食を作るなどの軽い活動はできても、それ以上は重い活動はできず、
入院や在宅で、活動の範囲が病院内・家屋内に限られるような方
3級
労働が著しい制限を受ける、または、労働に著しい制限を加えることを必要とするような状態。
日常生活にほとんど支障はないが、労働については制限がある方。
と定められています。簡単にいうと、働けない状態が2級以上なのです。
継続して休まざるを得ないなら、もうそれは一時的に障害状態であり、
障害年金受給の可能性も高いのです。
そして、休みが続き、有給休暇をすべて使い果たして、
退職してしまう。
このような方がいらっしゃるのです!
待ってください!
判断力も落ちてしまっている中、踏みとどまって考えてみることは大変ですが、
やるべきことがあります。
あわてて退職しないでください。
勤務先の就業規則の確認
うつ病などの精神疾患ではないかと、疑われるなら、
まず、上司や産業医に相談してください。
相談が難しいときもあるかもしれません。
そのときは、ご自分で、勤務先の就業規則を確認してください。
就業規則に休職の規定があるなら、
是非利用しましょう。
せっかく入社したのですから、堂々と利用してください。
遠慮なさらないでください。
この時に、気をつけていただきたいのは、
上司が制度をよくわかっていない場合です。
具合が悪いなら、休みなさい、といって有給を消化するだけにならないように
してください。
有給はなるべく取っておけるようにしたいものです。
人事や総務に直接、制度がないかどうか確認することも必要かもしれません。
会社が制度を作っていても、作った休職規定が機能しておらず、
結局有給を消化するだけになってしまう、それは避けていただきたいです。
傷病手当金を申請する
勤務先の休職規定を利用するのと同時に考えていただきたいのが、
「傷病手当金」です。
これは、健康保険組合から受け取れるものです。
「傷病手当金」の名称だけは知っている方もいらっしゃいます。
実際に「どの状態の時に」受け取れるかわかっていない為
「知っていましたけれど…まさか私が受け取れるなんて…」
あやうく気がつかないままに、という方もいらっしゃいます。
また、「傷病手当金」を
会社から受け取るものと誤解されている方も多いです。
その為、「申し訳なくて言い出せない」とか
「私なんかのために会社が支払ってくれるかどうかわからない」とか
消極的になってしまう方がいらっしゃいます。
「傷病手当金」は会社が加入している健康保険組合から受け取るもので、
会社は書類の記入だけです。
原則、ご自分で健康保険組合に申請します。
傷病手当金と障害年金
うつ病などの精神疾患の方の中には、遠慮深い方がいらっしゃいます。
そのため申請を躊躇してしまうようです。
障害年金などの社会保障制度は、権利です。
申請が原則なので、遠慮せずに申請し社会復帰のために役立ててください。
障害年金は病気やけがで働けない場合に受け取れる年金です。
傷病手当金も働けない場合に受け取ります。
同じ目的なので、障害年金と傷病手当金は同時に受け取ることができません。
同時に受け取ることができないのですから、
順番としては、金額の高い傷病手当金を受け取ってから
障害年金を受け取るようになさってください。
できれば、傷病手当金を受け取っている間に
うつ病をコントロールできるようにして、復職なさってください。
まとめ
うつ病なのか?
と思い始めたら、まずは通院してください。
その時に受けられるサポートは、
1 自立支援医療制度でお薬台と診察代を安くする
2 精神の障害者手帳を取得し、税の軽減や地域のサポートを受ける
このふたつです。
そして、体を休めるために傷病手当金を受け取ってください。
確実に受け取れるまで、会社を退職したりなさいませんように!くれぐれも!
最後が障害年金です。
障害年金の他は生活保護を受けることになります。
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