【社労士解説】私の症状は障害年金の対象?精神疾患別障害年金の申請可否まとめ(うつ病/双極性障害/発達障害/統合失調症など)

「うつ病でも障害年金はもらえるの?」
「発達障害は対象外と聞いたけど本当?」
このような疑問を持つ方はとても多くいらっしゃいます。
結論から言うと、精神疾患でも障害年金の対象になる可能性は十分あります。
実際に障害年金の受給者の中には、
- うつ病
- 双極性障害
- 統合失調症
- 発達障害
などの精神疾患を理由に受給している方も多くいます。
ただし、障害年金は「病名だけ」で判断される制度ではありません。
重要なのは
- 日常生活能力
- 社会生活への影響
- 就労状況
などの総合的な状態です。
本記事では、社会保険労務士が精神疾患ごとの申請の可否と審査のポイントをわかりやすく解説します。

監修:石井 智子
【保有資格】社会保険労務士 / 年金アドバイザー
【経歴】2018年8月 開業
「うつ病」「双極性障害」などの精神疾患で障害年金を受け取りたい方の手続き代行を「確実に・短い時間で・あなたの体力を減らさない」をモットーに行う。
目次
- ○ 精神疾患でも障害年金は受給できるのか
- ○ 障害年金の対象外になる精神疾患
- ○ 障害年金の対象になる主な精神疾患
- ・重要ポイントまとめ
- ○ 精神疾患の審査で重視されるポイント
- ・日常生活能力
- ・就労状況
- ・症状の継続性
- ○ 各症状別の申請可否
- ・うつ病の障害年金申請の可否
- ・双極性障害(躁うつ病)の申請の可否
- ・統合失調症の申請の可否
- ・発達障害(ASD・ADHD)の申請の可否
- ○ 対象外になるケースとは?
- ・病気の原因が自己責任と判断される場合
- ・一時的な症状の場合
- ・医療機関に通院していない場合
- ・症状が軽度と判断される場合
- ○ まとめ|病名より「生活への影響」が重要
精神疾患でも障害年金は受給できるのか

結論として、精神疾患でも障害年金の対象になります。
障害年金は身体障害だけでなく、
・精神障害
・知的障害
も対象に含まれています。
制度を運営しているのは
日本年金機構 であり、精神疾患についても明確に審査基準が定められています。
ただし、精神疾患の場合は、レントゲンや血液検査のような客観的な数値が少ないため、
診断書と生活状況の記載が非常に重要になります。
障害年金の対象外になる精神疾患

障害年金の受給につながる障害状態は、
障害が発生している身体の部位ごとに基準が あります。
その基準は
「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」
によって定められています。
障害認定基準の「第8節 精神の障害」の中に
認定の対象とならないことが明記されている精神疾患があります。
「人格障害は、原則として認定の対象とならない」
「神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない」
いずれも原則ですので、例外もあります。
人格障害が単独である場合には、社会生活が成り立たない状態にはなりにくいようですが、
神経症については重症化してしまうケースも多いです。
・パニック障害
・強迫性障害(OCD)
・不安障害
・PTSD(心的外傷後ストレス障害)
等が神経症に該当します。
対象外の神経症については、以下のブログを参考になさってください。
障害年金の対象になる主な精神疾患

障害年金は「特定の病名だけ」が対象になる制度ではありません。
ただし、実務上は次のような精神疾患で申請されるケースが多くあります。
✅主な対象疾患
・うつ病
・双極性障害(躁うつ病)
・統合失調症
・発達障害(ASD・ADHD)
・知的障害
概ね上記が該当しますが、
これらの病気であっても、症状が軽い場合は障害等級に該当しないことがあります。
逆に言えば、病名に関わらず
・日常生活が困難
・就労が継続できない
・支援が必要
といった状態であれば、障害年金の対象になる可能性があります。
重要ポイントまとめ
繰り返しになりますが、
障害年金は「病名」ではなく「生活への支障の程度」で判断されます。
そのため、例えば同じ「うつ病」でも
・通常勤務ができている→障害年金の認定可能性:低い
・症状が要因で休職や退職が続いている→障害年金の認定可能性:中
・訪問介護サービスなどを利用しており、日常生活に支援が必要→障害年金の認定可能性:高い
このように、生活状況によって結果は大きく変わります。
精神疾患の審査で重視されるポイント

改めて、精神疾患の審査重要視されるポイントを整理してみましょう。
日常生活能力
・食事
・入浴
・金銭管理
・外出
これらがどの程度自立しているかが評価されます。
例えば症状が要因で食事が一週間に数回しか喉を通らない、
外出時にパニック症状が出てスーパーに買い物に行けない。
こういった場合は自立できていないと評価される可能性が高いです。
就労状況
・働けているか
・支援が必要か
・継続して勤務できているか
目安となるのは上記です。
例えば週5でフルタイム勤務だと症状が軽いとみなされる可能性が高いですが、
仮に週5でフルタイムだったとしても、誰かがつきっきりで支援しないといけない状況であれば、
症状が軽いとみなされる可能性は下がります。
症状の継続性
一時的な不調ではなく、長期的に生活へ支障が出ているかが重要です。
そのため、月に何回通院しているかなどの
通院歴が審査の重要項目の一つとなっているのです。
以上が大まかな審査で見られるポイントです。
より詳しく解説している記事もございます。よければご一読ください。
では、続いて主な症状別で詳しく見ていきましょう。
【社労士解説】障害年金の審査の仕組み|どこで何が判断されるのか?
各症状別の申請可否

代表的な症状別に、申請可否について解説していきます。
うつ病の障害年金申請の可否
うつ病は相談が多い精神疾患の一つです。
しかし、実は認定のハードルが比較的高い傾向があります。
理由としては、
・症状の波が大きい
・回復可能と判断されやすい
といった事情があります。
ただし、次のような場合は受給の可能性があります。
・長期間就労できない
・外出が困難
・日常生活に強い支援が必要
特に休職・退職が続いているケースでは認定される可能性が高まります。
双極性障害(躁うつ病)の申請の可否
双極性障害は、うつ病よりも認定されやすい傾向があります。
理由は、
・症状の慢性化
・社会生活への影響が大きい
ためです。
特に、
・衝動的な行動
・金銭管理の困難
・対人トラブル
などがある場合、日常生活能力が低く評価されることがあります。
統合失調症の申請の可否
統合失調症は、精神疾患の中でも障害年金の対象として比較的認定されやすい疾患です。
主な症状としては、
・幻覚
・妄想
・思考障害
・意欲低下
などがあります。
症状が継続している場合、障害等級2級以上が認定されるケースも多くあります。
ただし、服薬によって症状が安定している場合は、生活状況の評価が重要になります。
発達障害(ASD・ADHD)の申請の可否
発達障害も障害年金の対象です。
代表的なものは
・ASD(自閉スペクトラム症)
・ADHD(注意欠如・多動症)
などです。
発達障害の場合、次の点が審査のポイントになります。
・対人関係の困難
・就労の継続困難
・支援の必要性
また、発達障害は二次障害(うつ病など)を併発するケースも多く、その場合は総合的に評価されます。
対象外になるケースとは?

障害年金は多くの病気が対象になりますが、すべての症状が受給対象になるわけではありません。
特に次のようなケースでは、原則として障害年金の対象外になることがあります。
病気の原因が自己責任と判断される場合
例えば次のようなケースです。
・治療を長期間受けていない糖尿病
・生活習慣の改善指導を無視して悪化した病気
このような場合、適切な治療を受けていないと判断されると認定が難しくなることがあります。
ただし、すべての糖尿病が対象外になるわけではありません。
インスリン治療などを行っていて重い合併症がある場合は、障害年金の対象になることもあります。
一時的な症状の場合
障害年金は、長期的な障害状態が対象です。
そのため、例えば
・短期間のうつ状態
・一時的なストレス障害
など、回復が見込まれる状態では認定されないことがあります。
医療機関に通院していない場合
障害年金の審査では、医師の診断書が必須です。
そのため、
・通院していない
・診断を受けていない
という場合は、そもそも申請ができません。
症状が続いている場合は、まず医療機関を受診することが重要です。
症状が軽度と判断される場合
精神疾患であっても、
・日常生活が自立している
・就労が安定している
と判断されると、障害等級に該当しない可能性があります。
障害年金では、病名よりも生活への影響の大きさが重視されます。
まとめ|病名より「生活への影響」が重要

いかがだったでしょうか?改めまして、
👉精神疾患でも障害年金の対象になる可能性はあります。
しかし審査では、
・病名
・診断名
だけではなく、
・日常生活への影響
・就労の困難さ
・支援の必要性
などが総合的に判断されます。
つまり重要なのは、
「どの程度生活に支障が出ているか」
という点です。
ここまでの解説で、
「障害年金を申請したいけど、自分の症状だとどうなの?」
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石井智子社会保険労務士事務所は、
障害年金の申請を代理で行っているプロです。
特に対人関係や伝えることが苦手な方は、
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