【社労士解説】障害年金っていくらもらえる?|金額・加算・税金のすべて

「障害年金って、結局いくらもらえるの?」
「子どもがいると加算されるって聞いたけど、条件がよくわからない…」
「年金だから税金が引かれるのでは?」
このような疑問や不安は、障害年金の相談現場で非常に多く寄せられます。
障害年金は、等級や加入していた年金制度、家族構成によって
金額・加算の有無・支給総額が大きく変わる制度です。
本記事では社会保険労務士が、
- 障害年金の基本金額
- 等級・制度ごとの違い
- 配偶者・子どもの加算
- 税金・社会保険との関係
- よくある勘違いと注意点
を「損をしない」という視点で、まとめて解説します。

監修:石井 智子
【保有資格】社会保険労務士 / 年金アドバイザー
【経歴】2018年8月 開業
「うつ病」「双極性障害」などの精神疾患で障害年金を受け取りたい方の手続き代行を「確実に・短い時間で・あなたの体力を減らさない」をモットーに行う。
目次
- ○ 障害年金の金額はどう決まる?
- ○ 【国民年金】障害基礎年金の金額
- ○ 【厚生年金】障害厚生年金の金額
- ○ 配偶者・子どもがいる場合の「加算」
- ○ 障害年金に税金はかかる?
- ○ 金額でよくある誤解と注意点
- ○ まとめ|金額だけで判断せず、制度全体を理解しよう
障害年金の金額はどう決まる?

障害年金の支給額は、主に次の要素で決まります。
・初診日時点で加入していた年金制度
・認定された障害等級(1級・2級・3級)
・厚生年金の場合:過去の報酬(保険料)
・配偶者・子どもの有無
つまり、
「同じ病名・同じ等級でも金額が違う」ことがあるのです。
【国民年金】障害基礎年金の金額

障害年金申請の病気やけがで、初めて受診した初診日の時に、
国民年金加入者(自営業・無職・学生など)の場合、
受給できるのは「障害基礎年金」です。
🔹 基本額(年額)
1級:約 99万円
2級:約 79万円
※年度により若干変動します。おおよその金額とお考え下さい。
👉 国民年金には3級はありません。
【厚生年金】障害厚生年金の金額

会社員・派遣・パートなど、厚生年金加入中に初診日がある場合は
「障害厚生年金」が支給されます。
🔹 等級ごとの考え方
1級・2級 → 障害基礎年金 + 障害厚生年金
3級 → 障害厚生年金のみ(最低保障あり)
🔹 金額の特徴
過去の給与・加入期間によって個人差が大きい
3級には**最低保障額(約60万円/年)**がある
✅「3級でも思ったより多かった」「2級なのに想定より少ない」というケースが生じるのは、この仕組みが理由です。
2級の場合の条件毎による詳しい金額をこちらでも解説しています。「2級の障害基礎年金と障害厚生年金 家族がいる方の年金額」
配偶者・子どもがいる場合の「加算」

配偶者やお子様がいらっしゃるかどうかで、加算がされるかどうかも変わってきます。
詳しくは下記です。
✅ 配偶者加算(1級・2級)
・65歳未満の配偶者がいる場合
・生計維持関係があること
→ 年額 約 22万円 加算
✅ 子の加算(基礎年金部分)
・第1子・第2子:各 約 22万円
・第3子以降:各 約 7万円
⚠ 注意
子が18歳到達年度末(または20歳未満で障害あり)まで。
別居・収入状況により対象外になることも
障害年金に税金はかかる?

🔹 結論:障害年金は非課税です
所得税:かからない
住民税:かからない
確定申告:原則不要
これは、
障害年金が「生活保障」を目的とした給付だからです。
👉 ただし、他の収入(給与・事業収入など)がある場合は
その部分については課税対象になります。
金額でよくある誤解と注意点

❌ 誤解1
「等級が同じなら、みんな同じ金額」→ ×
厚生年金は報酬比例のため個人差あり。
❌ 誤解2
「年金だから税金が引かれる」→ ×
障害年金は非課税。
❌ 誤解3
「金額が少ない=不支給と同じ」→ ×
少額でも、医療費助成・各種減免制度につながるケースあり。
まとめ|金額だけで判断せず、制度全体を理解しよう

障害年金は、
・等級
・年金制度
・家族構成
・過去の加入状況
によって、金額も受け取れる支援の幅も大きく変わる制度です。
「思ったより少ないから意味がない」と判断してしまうと、
本来受けられる支援を逃してしまうこともあります。
石井社会保険労務士事務所では、
『自分はいくらもらえるのか』『加算の対象になるか』
といった金額面の無料相談も受け付けています。
社会保険労務士が直接お答えいたします。
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